はじめに
久しぶりのブログです。ゴールデンウィーク中に訪れた八甲田・十和田ゴールドラインがあまりに素晴らしいところでしたので、少しでも記憶を止めておきたいと思いこのブログを記そうと思います。また、これからこの場所を訪れる誰かのために一助になれれば幸いです。
私はバイクが(軽い)趣味の一つでして、ホンダのCB1300SB(SBはスーパーボルドール)というバイクに10年以上乗っていました。しかし、排気量が1300CCもあると車重も相当なもので、取り回しの楽なバイクがいいな、と思いはじめていたころです。ことしの2月頃だったと思いますが、トライアンフのスピード400というバイクが新発売されたことを知りました。新発売に弱い私はこのバイクの購入を決めました。そのバイクが4月に納車されたので、GWはどっかへ遠出しようと思いました。ちなみにCB1300は、ネットから買取希望の打診をしたところ、その13時間後にはとある買取業者に引き取られて行きました。あっぱれな手際でした。
さて、どこへ行こうかと思案し、渋滞とか人混みが少ない場所で、ツーリングの本で高評価な八甲田・十和田ゴールドラインをバイクで走ってみようと思いました。そう決めたのは、仕事の打合せが終わった5月3日のお昼を過ぎた頃でした。
1泊か2泊か、そして、仙台か盛岡か
そこで、グーグルマップで十和田湖の位置を確認したところ、本州の北端に近く、思いのほか距離があるとわかりました。5月3日の午後、宇都宮から出発して1泊で帰るのは厳しいと思いました。10年前なら突貫で走り続けて、日帰りに挑戦するという無茶をしたのかもしれません。ですが、今はそんな無茶は止めようと思うくらいには年を重ねたようです。どこかを拠点にして2泊は必要だと思いました。はじめは、仙台市を拠点に、宇都宮→仙台(1泊目)→青森→仙台(2泊目)→宇都宮という行程を考えましたが、二日目に仙台と青森を往復するのが結構厳しいので、盛岡を拠点とするのが丁度いいという結論に達しました。宇都宮→盛岡(1泊)→青森→盛岡(2泊目)→宇都宮という行程です。次に、宿泊先の当日予約ができるかが最大の障壁でした。これで予約できなければこの行程は断念せざるを得ないからです。ネットで検索していたところ、残数は少なかったのですが、何とか盛岡で2泊分を確保できました。これで出発できると思いました。
5月3日午後1時30分に出発
私は、はやる気持ちを抑えながら、荷造りをして、同僚に「今から盛岡に行ってくる」と言い残して事務所を出発しました。バイクのメーター部分に表示されていた時刻を見たら午後1時30分頃だったことを覚えています。盛岡のホテルに着いたのは、午後8時15分頃でした。グーグルマップは5時間で着くよと言ってましたが、運転していると疲労するのでちょくちょく休みが必要です。結局、7時間ほど走行して目的地に到着しました。7時間も高速道路を走行すると、バイクのジャケットには沢山の虫が張り付きます。私のバイクジャケットは前衛的な感じになりました。私は、その状態で、割と高級そうなホテルのロビーに乗り込みました。バイクのブーツでロビーを歩くと、タップダンスのシューズみたいにカツカツと音がしました。場違い感がすごくて申し訳ない気持ちになりました。しかし、そんな私を受付の方はやさしい笑顔で迎えてくれました。部屋に入ると、セーフゾーンにたどり着いたような気持ちがして、ほっとしました。そして、せっかく盛岡に来たのだから、何か美味しいものでも食べようと思ってホテルの外に出ました。ホテルは盛岡駅の近くだったので、GWで賑わっていました。盛岡冷麺のお店に行列ができていて、心が惹かれましたが、右往左往した後、最終的に盛岡駅前の松屋で豚肉定食を食べました。安定のうまさだと思いました。
ホテルにて走行ルートの計画を練る
明日は、いよいよ旅の目的である八甲田・十和田ゴールドラインを走行します。しかし、着の身着のまま飛び出してきたので、盛岡のホテルからどこをどういけばよいのか全く分からない状態でした。そこで、八甲田・十和田ゴールドラインをググってみましたが、地図上では、どこからどこまでがこのゴールドラインなのか一向に明らかになりませんでした。グーグルマップで検索すると青森市の市街地に近いところにゴールドラインのピンが立っているのですが、さすがにここは違うだろうと分かりました。しかし、私は、いったい、どこから、どこまで、がゴールドラインなの?明日はどこへ向かえばよいの?と途方に暮れました。そんなとき、救いの手を差し伸べてくれたのが、バイクツーリングの先人のブログでした。私は、何人かの諸先輩方のブログを通じて、おぼろげに八甲田・十和田ゴールドラインの全容を理解していきました。どうも、八甲田・十和田ゴールドラインというのは通称名のようで、明確にどこからどこまでがゴールドラインなのか定義があるわけではないようでした。とにかく、十和田湖の東側から北側へ抜けていく国道103号線がゴールドラインと呼ばれているようだと理解しました。そして、奥入瀬渓流というのが見所の一つであることが分かりました。無知な私は、奥入瀬って何?おくいりせって読むの?渓流って、あれでしょ?、バイクで峠越えをしているとたまに見るちょろちょろした小川みたいなやつでしょ?って思いました。奥入瀬は、「おくいりせ」ではなく、「おいらせ」って読みますよね。さすがに、「おいらせ」といえば何度も耳にしたことのある有名な地名だと思い出しました。これは、ちょろちょろした小川とはちょっと違うみたいだ。また、八甲田山も一つの見所であることが分かりました。これもさすがに何度も耳にしたことのある地名でした。私は、ホテルのメモ帳を借りて、明日の走行ルートの概念図を作成しました。
私は、盛岡のホテルを起点として、まずは十和田湖の南側にある「発荷峠」を目指し、そこから、奥入瀬渓流を臨む「国道102号線(十和田・奥入瀬ライン)」へ入り、そのまま国道103号線を走行して北上し、青森市の「青森港新中央埠頭公園」へ到達して陸奥湾を眺め、帰りは「青森県道40号(青森田代十和田線)」を使って南下し、途中で国道394号線を使って谷地温泉の方へ向かって国道103号線に合流し、そこからまた、往路と同じ道、すなわち国道103号線・国道102号線を走行して発荷峠まで戻り、そこから盛岡のホテルまで帰る、という計画を練りました。もうこの辺りを走行した方でないと何のことやら分からないと思いますが、あれやこれやと1~2時間試案して、このルートに落ちつきました。迷いが消えたので、その日は眠りにつきました。(八甲田・十和田ゴールドラインーその2へ続く)