Author Archive

【ブログ】八甲田・十和田ゴールドラインーその1

2024-06-19

はじめに

久しぶりのブログです。ゴールデンウィーク中に訪れた八甲田・十和田ゴールドラインがあまりに素晴らしいところでしたので、少しでも記憶を止めておきたいと思いこのブログを記そうと思います。また、これからこの場所を訪れる誰かのために一助になれれば幸いです。

私はバイクが(軽い)趣味の一つでして、ホンダのCB1300SB(SBはスーパーボルドール)というバイクに10年以上乗っていました。しかし、排気量が1300CCもあると車重も相当なもので、取り回しの楽なバイクがいいな、と思いはじめていたころです。ことしの2月頃だったと思いますが、トライアンフのスピード400というバイクが新発売されたことを知りました。新発売に弱い私はこのバイクの購入を決めました。そのバイクが4月に納車されたので、GWはどっかへ遠出しようと思いました。ちなみにCB1300は、ネットから買取希望の打診をしたところ、その13時間後にはとある買取業者に引き取られて行きました。あっぱれな手際でした。

さて、どこへ行こうかと思案し、渋滞とか人混みが少ない場所で、ツーリングの本で高評価な八甲田・十和田ゴールドラインをバイクで走ってみようと思いました。そう決めたのは、仕事の打合せが終わった5月3日のお昼を過ぎた頃でした。

1泊か2泊か、そして、仙台か盛岡か

そこで、グーグルマップで十和田湖の位置を確認したところ、本州の北端に近く、思いのほか距離があるとわかりました。5月3日の午後、宇都宮から出発して1泊で帰るのは厳しいと思いました。10年前なら突貫で走り続けて、日帰りに挑戦するという無茶をしたのかもしれません。ですが、今はそんな無茶は止めようと思うくらいには年を重ねたようです。どこかを拠点にして2泊は必要だと思いました。はじめは、仙台市を拠点に、宇都宮→仙台(1泊目)→青森→仙台(2泊目)→宇都宮という行程を考えましたが、二日目に仙台と青森を往復するのが結構厳しいので、盛岡を拠点とするのが丁度いいという結論に達しました。宇都宮→盛岡(1泊)→青森→盛岡(2泊目)→宇都宮という行程です。次に、宿泊先の当日予約ができるかが最大の障壁でした。これで予約できなければこの行程は断念せざるを得ないからです。ネットで検索していたところ、残数は少なかったのですが、何とか盛岡で2泊分を確保できました。これで出発できると思いました。

5月3日午後1時30分に出発

私は、はやる気持ちを抑えながら、荷造りをして、同僚に「今から盛岡に行ってくる」と言い残して事務所を出発しました。バイクのメーター部分に表示されていた時刻を見たら午後1時30分頃だったことを覚えています。盛岡のホテルに着いたのは、午後8時15分頃でした。グーグルマップは5時間で着くよと言ってましたが、運転していると疲労するのでちょくちょく休みが必要です。結局、7時間ほど走行して目的地に到着しました。7時間も高速道路を走行すると、バイクのジャケットには沢山の虫が張り付きます。私のバイクジャケットは前衛的な感じになりました。私は、その状態で、割と高級そうなホテルのロビーに乗り込みました。バイクのブーツでロビーを歩くと、タップダンスのシューズみたいにカツカツと音がしました。場違い感がすごくて申し訳ない気持ちになりました。しかし、そんな私を受付の方はやさしい笑顔で迎えてくれました。部屋に入ると、セーフゾーンにたどり着いたような気持ちがして、ほっとしました。そして、せっかく盛岡に来たのだから、何か美味しいものでも食べようと思ってホテルの外に出ました。ホテルは盛岡駅の近くだったので、GWで賑わっていました。盛岡冷麺のお店に行列ができていて、心が惹かれましたが、右往左往した後、最終的に盛岡駅前の松屋で豚肉定食を食べました。安定のうまさだと思いました。

ホテルにて走行ルートの計画を練る

明日は、いよいよ旅の目的である八甲田・十和田ゴールドラインを走行します。しかし、着の身着のまま飛び出してきたので、盛岡のホテルからどこをどういけばよいのか全く分からない状態でした。そこで、八甲田・十和田ゴールドラインをググってみましたが、地図上では、どこからどこまでがこのゴールドラインなのか一向に明らかになりませんでした。グーグルマップで検索すると青森市の市街地に近いところにゴールドラインのピンが立っているのですが、さすがにここは違うだろうと分かりました。しかし、私は、いったい、どこから、どこまで、がゴールドラインなの?明日はどこへ向かえばよいの?と途方に暮れました。そんなとき、救いの手を差し伸べてくれたのが、バイクツーリングの先人のブログでした。私は、何人かの諸先輩方のブログを通じて、おぼろげに八甲田・十和田ゴールドラインの全容を理解していきました。どうも、八甲田・十和田ゴールドラインというのは通称名のようで、明確にどこからどこまでがゴールドラインなのか定義があるわけではないようでした。とにかく、十和田湖の東側から北側へ抜けていく国道103号線がゴールドラインと呼ばれているようだと理解しました。そして、奥入瀬渓流というのが見所の一つであることが分かりました。無知な私は、奥入瀬って何?おくいりせって読むの?渓流って、あれでしょ?、バイクで峠越えをしているとたまに見るちょろちょろした小川みたいなやつでしょ?って思いました。奥入瀬は、「おくいりせ」ではなく、「おいらせ」って読みますよね。さすがに、「おいらせ」といえば何度も耳にしたことのある有名な地名だと思い出しました。これは、ちょろちょろした小川とはちょっと違うみたいだ。また、八甲田山も一つの見所であることが分かりました。これもさすがに何度も耳にしたことのある地名でした。私は、ホテルのメモ帳を借りて、明日の走行ルートの概念図を作成しました。

私は、盛岡のホテルを起点として、まずは十和田湖の南側にある「発荷峠」を目指し、そこから、奥入瀬渓流を臨む「国道102号線(十和田・奥入瀬ライン)」へ入り、そのまま国道103号線を走行して北上し、青森市の「青森港新中央埠頭公園」へ到達して陸奥湾を眺め、帰りは「青森県道40号(青森田代十和田線)」を使って南下し、途中で国道394号線を使って谷地温泉の方へ向かって国道103号線に合流し、そこからまた、往路と同じ道、すなわち国道103号線・国道102号線を走行して発荷峠まで戻り、そこから盛岡のホテルまで帰る、という計画を練りました。もうこの辺りを走行した方でないと何のことやら分からないと思いますが、あれやこれやと1~2時間試案して、このルートに落ちつきました。迷いが消えたので、その日は眠りにつきました。(八甲田・十和田ゴールドラインーその2へ続く)

 

 

 

 

 

 

【お知らせ】山口早紀弁護士のレポートが季刊刑事弁護に掲載されました

2023-10-16

当事務所所属の山口早紀弁護士のレポートが「季刊刑事弁護(第114号)」(2023年4月20日)94頁~98頁に掲載されました。

題名は、「いわゆる特殊詐欺事件において執行猶予判決を獲得した事例」です。

表紙は、オイカワという魚です。

  

【お知らせ】講演:「暴力団排除のキーワード」を行いました

2023-10-12

昨日、第15回真岡地区暴力団追放決起大会がKOBELCO真岡いちごホール(真岡市民会館)にて開催されました。

当事務所の小坂が「暴力団排除のキーワード」(←カラーのPDFファイルが閲覧できます)というタイトルで講演を行いました。

とても盛大な決起大会であり、参加された方々の暴排に対する熱気が伝わってくるようでした。

私にとっては、大変な重責ではありましたが、役目を果たせたのではないかとほっとしているところです。

令和5年10月12日

小坂 誉

【お知らせ】夏季休業について

2023-08-09

当事務所は、下記の期間、夏季休業でお休みさせていただきます。

【夏季休業期間】令和5年8月14日(月)〜令和5年8月18日(金)

【臨時営業日】山の日(令和5年8月11日(金))は臨時営業を致します。

 

【ブログ】どこかにいるよ(ハチワレねこ)

2022-12-12

ハチワレちゃんです。事務所のどこかにいるから探してね!(ヒント:すぐに見つけられます)

目の輪郭部分が銀で縁取りしてあるそうです。高度な技術だそうです。当事務所で制作したものではありません(念のため)。

【ブログ】クリスマス2022

2022-12-07

はやいもので、もう12月ですね。今年もエントランスをクリスマス仕様にしました。

今年は自動ドアのウィンドウにトナカイをあしらいました。

夜はこんな感じです。↓

おまけ・・先日お知り合いからいただいた大根です。立派!

【ブログ】ハッピーハッキングキーボード

2022-11-13

メインのパソコンのキーボードを株式会社PFU製のHappy Hacking Keyboard(ハッピー ハッキング キーボード)に変えてみました。

これまでは東プレ製のリアルフォース、有線、日本語キー配列モデルを使ってきました。リアルフォースには何の不満もありませんでしたが、数年前からハッピーハッキングキーボードの存在を知ってしまいました。

それからずっとこのHHKB(頭文字でエイチエイチケイビーと呼称される)と呼ばれる個性的なキーボードが気になってきました。

私は、ハッピーハッキングキーボードをはじめて使う初心者です。英語配列キーボードもほとんど使ったことがありません。

いろいろ下調べをして、Bluetooth接続可能な、英語配列、無刻印モデルを購入してみました。

一般的なフルサイズのキーボードと比較すると、テンキーがない、矢印キーがない、バックスペースキーがない(あくまで初期設定では)、HOMEもENDもない、プラス、マイナス、イコール、アンダーバー、アット等の記号キーの配列が異なると、いった特徴があります。

20年以上、一般的な日本語配列のキーボードを使い続けてきた私にとって、HHKBと向き合う数日間は、まるで苦行のようでした。そこで、今は下の写真のような状態で使っています。

HHKB

HHKBには、慣れると高効率なキー入力が可能になるという利点があります。まじめな話、それがHHKBを使う理由です。

では、無刻印であることにも何か特別な利点があるのでしょうか。

これについては、さまざまな意見がありますが、私の現時点での結論は、機能性という観点からは特別な利点は見いだしがたいというものです。むしろ、機能性という意味からすれば、キー配列を熟知していない人にはキー入力ができないというデメリットがあります。これは、初心者がこのキーボードを使いこなすまでに修練を必要とすることを意味します。また、このキーボードを普段使用していない人が使用する場合に正確なキー入力が困難です。視点を変えれば、他人が扱いにくいということでセキュリティーが向上すると考えることも可能ですが、無刻印の本質的な存在理由ではないように思います。

では、無刻印の意味とは機能性にあるのではなく、デザイン性にあるのでしょうか。もちろん、人によっては無刻印の方がデザイン的に好き!ということもあるでしょう。しかし、無刻印の方がデザイン的に優れていると断言することにも躊躇をおぼえますし、それが無刻印の本質的な理由であるとも思えません。

では、無刻印のメリット、無刻印の存在理由とはどこにあるのでしょうか。

私の場合、ハッピーハッキングキーボードに向き合うと、なぜか打鍵することが楽しく感じられる、もっと打鍵していたくなる、そんな気持ちになるのは確かです。それは、HHKBの機能性(キーマップ変更機能、静電容量無接点方式、効率的な入力を可能とする合理的なキー配列)による部分が大きいとは思います。しかし、また、無刻印であることも気持ちを高揚させてくれる一要素になっているように思います。それが何なのか、そのことを納得のいく表現で示すのは難しい気がします。

HHKBの存在理由、それは大げさにいえば、それを使用する者の人生観によって変化しうるものではないのかと思われます。使う者1人1人にその存在理由を決めさせるキーボード、それがHHKBの無刻印モデルではないでしょうか。私にとってのそれが明らかになるまでハッピーハッキングキーボードを使い続けようと思っているところです。

弁護士 小坂誉

【お知らせ】夏季休業(8月)

2022-08-04

当事務所は、下記の期間、夏季休業となります。

令和4年8月11日(木)~令和4年8月16日(火)

inu-to-neko

(おおきくなーれ、だんじゅうろう!)

【お知らせ】ゴールデンウィーク中の営業時間

2022-04-27

ゴールデンウィーク中の営業時間をお知らせいたします。

令和4年4月29日(金)~令和4年5月5日(木) 休業

令和4年5月6日(金)より営業開始

 

GW2022

【コラム-家事4】夫婦財産契約と財産分与契約の関係

2022-04-27

cat

夫婦の財産の清算に関する合意

財産分与(民法786条)の中核をなす清算的財産分与の対象となる財産は、「夫婦が婚姻中に有していた実質的共同の財産」です(最判昭和46年7月23日民集25巻5号805頁)。裏を返すと、婚姻前に取得した財産や婚姻後であっても相続で取得した財産は清算の対象になりません。清算対象から除外される財産を特有財産といいます。よく問題になるのは、婚姻前に貯めた貯金が特有財産になるかどうかです。これは、婚姻前に取得した財産なので先の説明によれば特有財産になりそうですが、実はそう単純なものではなく意見が対立することがあります。こうしたトラブルを解決するためには、予めどの資産を清算の対象とするか合意しておけばよいのではないでしょうか。この合意はどうやって行うのでしょうか。

夫婦財産契約

民法には夫婦財産契約というものが存在します(民法755条)。民法755条は、「夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。」と規定しています。このように夫婦財産契約は婚姻届出前でなければ締結できないという制約があります。

問題の所在

では、離婚問題が生じる前に、問題となりそうな資産(婚姻前の預金など)を清算の対象から除外する旨の合意は、夫婦財産契約に該当するのでしょうか。該当するならば、婚姻届出前に契約書を作っておく必要があります。しかし、実務上は、協議離婚の条件について調整できた際に公正証書を作成して、どの財産はどちらに取得させるという合意をすることがあります。これは、財産分与契約と呼ばれるもので、実務上は当たり前のように通用しているものです。財産分与契約は夫婦財産契約とは別物なのでしょうか。財産分与契約が夫婦財産契約の一類型ならば、婚姻届前に締結していない時点でアウトということになりそうです。財産分与契約は、民法755条の「別段の契約」に該当するのでしょうか。

財産分与契約は夫婦財産契約とは違うみたい・・

いくつか文献を読んでみましたが、この疑問をすかっと解消してくれるものが発見できませんでした。そこで、自分なりに検討してみました。以下、本当に私見なのであまり信用しないでください。先にも紹介したとおり、夫婦財産契約の総則規定とされている民法755条は、「夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。」と規定しています。簡単にいえば、夫婦財産契約を締結しなかったら、次款の定めに従ってくださいということです。次款の定めとは、民法760条(婚姻費用分担)、民法761条(日常家事債務の責任)、民法762(夫婦財産の帰属)の3つの法定財産制度に関する条文です。つまり、民法755条は、夫婦財産契約を締結しなかったら法定財産制度に従ってくださいと述べた規定だといえます。夫婦財産契約は、法定財産制度(民法760条、民法761条、民法762条)とは異なる内容の財産関係を作り出すものだと考えられます。対して、財産分与は、民法786条が根拠条文です。財産分与契約が民法786条が規律する財産関係に関する合意であることは間違いないでしょう。すると、夫婦財産契約は民法760~762条を対象としており、財産分与契約は民法786条を対象としていると整理できそうです。結論として、財産分与契約は、民法755条の「別段の契約」には該当しない。よって、財産分与契約は、婚姻届出の後でも締結可能であるという結論になりそうです(たぶん)。

参考になる裁判例

次のような事案があります。まず、夫婦間で離婚給付に関する公正証書を作成しました。協議離婚する際に養育費や財産分与について定める場合にはよく作成する公正証書です。この公正証書において、夫婦は協議離婚することや、養育費を支払うこと、財産分与として不動産を配偶者の一方に取得させること等を合意しました。不動産を取得させるという部分は、財産分与契約にあたります。その後、この夫婦は、協議離婚せずに、離婚裁判に移行しました。その裁判の中で、公正証書における財産分与に関する合意(財産分与契約)が有効であるかどうか争われました。結論として、この財産分与契約は有効と判断されました(宮﨑地判昭和58年11月29日〔判時1132号159頁〕)。この裁判例は、財産分与契約が、民法755条の「別段の契約」には該当しないと明言してはいません。しかし、もし、財産分与契約が民法755条の「別段の契約」には該当しないのであれば、財産分与契約を有効であると判断できなかったはずです。したがって、この裁判例は、財産分与契約が民法755条の「別段の契約」には該当しないことを当然の前提にしていたと考えられます。とはいえ、はっきりと争点として扱われたわけではないので、この裁判例が本件疑問に対して明確な回答を与えているとはいえません。

実務では

ここまで理論的にあれこれと考えてきましたが、実務上は、公正証書で財産分与に関する定めをすることは当たり前のように行われています。これまで無数に作成されてきた公正証書の財産分与契約が無効になることなど現実的に考えがたいことです。すると今回検討してきたことは、はじめから結論が見えていたということになります。しかし、理論的にどう説明できるのか、検討しましたが、もやもやしたままとなりました。夫婦財産における別産制(民法762条)と婚姻解消時に婚姻中に形成された財産の清算制度である財産分与(民法786条)との関係がはっきりしないのが原因のようです。一応は、別産制は、第三者との関係で財産の所有権が夫婦のいずれにどのように帰属するのか(一方配偶者の単独所有なのか、双方配偶者の共有なのか等)についての規律であり、財産分与は財産の帰属に捕らわれない経済的な清算についての規律であると区別して考えることができそうです。しかし、夫婦財産契約として、「婚姻解消時に不動産は全て夫の単独所有とする。」という合意が可能だとした場合、この夫婦財産契約と、「離婚後、不動産は全て夫に取得させる」という財産分与契約は、同じものではないか、すると後者の財産分与契約にも民法755条の規律が及んで婚姻届前に締結しておかなければならないとなりそうだが、そうはならない。その理屈がよく分からない。というお話しです。

 

 

« Older Entries Newer Entries »

トップへ戻る

0286353331電話番号リンク 問い合わせバナー