【ブログ】はじめての立山登山(1日目)

立山

7月19日から21日にかけて立山・黒部へ行ってきました。「山と渓谷」7月号の記事と好きなお酒の一つである「銀嶺立山」に誘われて立山へ行ってみようと思ったのでした。

しかし、気になるのは天気のこと。梅雨時に3000メートル近い高山に登るのは自分の力量からしたら無謀だと思われました。7月19日頃には梅雨明けしていればいいのに。そう思って、携帯に届く山の天気予報を毎日チェックしていましたが予報は悪化するばかりです。「ゲリラ豪雨に注意?まぁいいか。登山口まで行ってから撤退してもいいではないか。」と自分に言い聞かせて18日の夜に富山入りしました。

翌19日早朝からいよいよ登山開始です。立山には室堂という場所から登りはじめます。一般車両が乗り入れ不可なので、立山駅から立山ケーブルカー、立山高原バスを乗りついで室堂へ向かいました。立山駅にはツバメがたくさんいて、その愛らしい姿が登山の不安を和らげてくれました。

早朝の室堂にはテンションの高い登山者がひしめき合っていて、マラソン大会前のような熱気に包まれていました。空は曇天で、霧は濃く、いつ雨が降ってきてもおかしくない様子でしたが、午前中はなんとか天気が持つと聞いていたので登山を開始しました。霧が濃くて視界不良でしたが、室堂から雷鳥沢キャンプ場までは石畳の道で余裕でした。

ところが雷鳥沢キャンプ場を過ぎて程なくして雪の急斜面が表れたのです。「これが雪渓ってやつだろうか。」さっきまで石畳の上をのんびりした気持ちで歩いていたので不意打ちを食らった形でした。かなりの急斜面に見えて、転んだらどこまでも滑り落ちていく気がしました。とりあえず、チョコバーを一本食べて気を落ち着かせました。見ると、なんの装備もなしに普通に登っていく人もいます。しかし、私は念のために持ってきたアイゼンを装着することにしました。はじめてのアイゼンです。ばっちりグリップが効きました。装備の効果に少し感動しながら雪の斜面をぐいぐい登っていきました。

しかし斜面をひと登りしたところで問題が発生しました。どっちへ進めばよいか分からないのです。雪が登山道を覆ってしまっているようでどれが道なのか分かりません。先にいった人たちの足跡も見えません。おまけに濃い霧がでてきて、今歩いてきた場所が見えなくなっています。追い打ちをかけるように遠くでゴーンと雷のような音が聞こえました。山で雷に遭遇するのは本当に怖いです。自分が初歩的なルートファインディングもできないことが分かりました。地図は携行していましたが、焦ってからはじめて地図を見てもどうにもならなかったです。

「よし、下山しよう。」そう決断して歩いてきた方向へ戻りました。少し歩くと後からやってきた登山者に会えました。自分が道に迷った時間は10分程度だったと思いますが、人に会えた時は本当に安心しました。

帰りに雷雨に遭いやっとの思いで室堂へ戻りました。

結局19日は目的地の山小屋へ到着することができず、苦い思いと言いようのない安堵感 を感じながらホテル立山で眠りました。

 

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