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交通事故案件に対する心構え
交通事故は毎日どこかで発生し、多数の交通事故案件が処理されています。
誰も交通事故に遭うことなど望んでいませんし、お金など要らないから事故に遭う前に戻してほしいというのが多くの被害者の気持ちです。交通事故の被害者は、事故の後も、痛みや不安、悲しみ、憤り、悔しさに苦しめられることがあります。交通事故の被害者は、加害者に損害賠償請求をして金銭を受け取ることができますが、本当はお金で解決できる問題ではありません。
当事務所は、交通事故の損害賠償を単なる金銭交渉とは考えておりません。1人1人依頼者がその交通事故から受けた苦しみを理解し、最終的にはその苦しみを和らげたり、取り除いたりすることを目標にしています。
その目標を実現するために、当事務所は、効率よりも依頼者の希望に添った案件処理を重視しています。そのために、示談交渉の場面に限らず、事故直後から示談成立まで一貫したサポートを行うようにしています。また、自賠責保険に対する被害者請求や異議申立て、少額の裁判等、金額の大小にかかわらず依頼者の希望に添った案件処理を心がけています。
交通事故の損害賠償を弁護士に依頼すべき理由
示談交渉を任せることができる
自動車同士の事故の場合、加害者も被害者も任意保険に入っていることが多いので、示談交渉は保険会社の担当者が代行してくれます。
しかし、自分の過失が0のときは、自分が加入している任意保険会社に示談代行をしてもらえません。自分に過失がない(過失0)の事故の典型は追突事故です。追突事故は、交通事故の中で最も多い事故類型であり約35.5%が追突事故であるといわれています(平成29年のデータ)。
したがって、交通事故の被害に遭われた方の約3人に1人は、自分で加害者の保険会社と直接交渉を行う必要があります。
被害者と加害者側の保険会社とは、損害賠償を請求する側とされる側という対立構図にあります。そのため、両者は本質的に緊張関係にあります。被害者が、保険会社の担当者から威圧的な印象を受けることがあるのは立ち位置の違いという本質的な問題が背景にあります。
特に事故直後は、次々と加害者側の保険会社から電話が掛かってきたり、手紙が届いたりして、その都度、難しい判断を迫られることになります。自分で保険会社と交渉しようにも、何が正しいのか確信が持てず、悩み続けることになります。また、誤った対応を取ると、後日、取り返しのつかないことになって後悔する可能性もあります。治療や仕事、家事をしながら、交通事故の示談交渉のプロである保険会社と交渉することは大変な負担です。
弁護士に示談交渉を依頼すれば、依頼者は加害者の保険会社と直接連絡を取る必要はなくなります。依頼者は、自分の味方である弁護士に対して、自分の希望や意向を伝えればよいのです。
弁護士に依頼することによって依頼者は、治療や仕事、家事などの自分の生活に専念することができるようになります。
適切な金額の賠償を受けることができる
交通事故の損害賠償の金額は、個々の損害項目ごとに算定される損害額を合算するという方法で算出されます。例えば、治療費30万円、交通費2万円、慰謝料60万円、休業損害20万円、逸失利益100万円というように一つ一つの損害項目ごとに金額を算定し、最後にそれを合算して合計212万円というように損害額を算出します。
事故の被害者は、いずれ加害者の保険会社から示談金(損害金)の額を提示されることになります。しかし、加害者の保険会社から提示される示談金の金額は、法律上、適正に認められる示談金の額より低くなっているのが実情です。
これを適正な金額に近づけるためには、加害者の保険会社と交渉して金額を上げるように要望しなければなりません。ただし、闇雲に要望しても示談金を引き上げるのは難しいでしょう。
交渉を成功させるには、どの損害項目が、どんな理由で、どれだけの金額になるのか等について、法律的に正しい根拠を持って説明する必要があります。
しかし、これには保険会社と同等かそれ以上の法律知識を必要とします。一般の方がこれに挑むのは現実的なことではありません。
弁護士に示談交渉を依頼すれば、全ての損害項目について漏れなく適正な算定をして、加害者の保険会社に支払いを求めることができます。その結果、御自分で交渉した時と比べてより多くの損害金の支払いを受けることができるはずです。